プロテアソーム

プロテアソームは生体内では主に26Sプロテアソーム複合体として活性を発揮しており、これは細胞質にも核にも存在する。26Sプロテアソームは、タンパク分解活性を有する20Sプロテアソームと、その働きを助ける19S複合体とに分けられる。20Sプロテアソームは酵素活性の有る二つのβリングが二つのαリングに挟まれた円筒構造を有する。αリングとβリングはそれぞれα1〜7、β1〜7の7つのサブユニットからなり、β1、β2、β5がそれぞれ異なる型のタンパク分解活性を有する。β1、β2、β5はそれぞれcaspase-、trypsin-、chymotripsin-likeな活性を示す。19S複合体は円筒構造の両端に一つずつ結合し、ユビキチン鎖はこの複合体により認識される。19S複合体は基部と蓋部からなり、基部はRpt1〜6、Rpn1〜2、蓋部はRpn3、5〜9、11、12からなる。11S複合体は19S複合体同様20Sプロテアソームと複合体を形成しタンパク分解を誘導するが、前者は大きなタンパク質のunfoldingが出来ず、小さなペプチドの分解に関わる。20Sプロテアソームのβサブユニットの異なるimmunoproteasomeが脾臓や胸腺に多く発現している。肝細胞を含む非免疫系細胞にも少量ではあるが発現が認められる。

  • 最終更新:2013-02-13 15:04:37

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