AC5 KOマウス

心臓や脳で発現の高いAC5をKOしたマウスは長寿となる。心臓においてAC5はβ-adrenergic receptorシグナリングを仲介する主要なメディエーターであり、加齢に伴い増強するそのシグナリングは、ストレス抵抗性を低下させ死亡率を増加させる事が知られている。AC5 KOマウスでは心臓と骨の老化が抑制されている事が確認されている。またこのマウスは、摂食量が増加している一方で体重とGHレベルが低く、Raf/MEK/ERKシグナリングの活性が上昇している(Yan et al., 2007 #402)。

AC5 KOマウスにCRを適用すると体重が更に減り、寿命が短縮される。AC5の欠損とCRによる遺伝子発現パターンが脳、肝臓、心臓、骨格筋で比較されており、いずれについても、特に心臓と骨格筋については比較的強い相関性が認められている。しかしながら、どの組織でも、発現が増加される遺伝子と抑制される遺伝子群の両方で、二つの処置の間で共通した変動を示す遺伝子数よりもその処置特異的に変動する遺伝子数の方が多い(Yan et al., 2012 #403)。

  • 最終更新:2013-02-13 13:18:00

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