PARP

Poly ADP-ribose polymerase(PARP)は、NAD+を基質としてタンパク質をADPリボシル化する酵素で、構造上DNA-dependent PARP(PARP1、2、3)、Tankyrase(Tankyrase1、2)、CCCH PARP(PARP7、12、13.1、13.2)、macro PARP(PARP9、14)といった分類が存在しているが、当てはまらないものもある。PARP1、2、4はPAR(poly ADPリボシル)化活性が確認されており、PARP3、10、14、15はmono ADPリボシル化活性が確認されている。PAR修飾は直鎖状に連なるだけでなく、分岐も生じる。PAR修飾の除去はPARGやARH、NUDIXによりなされる。

PARP1はDNAやヒストンに結合するとその活性が促進される他、ERK2やJNK1/2によるリン酸化、あるいはp300/CBPによるアセチル化を受けてもその活性が促進される。SIRT1による脱アセチル化は逆に活性を抑制する。SIRT6やPARP3は、PARP1をmono ADPリボシル化し、PARP1による自己修飾を促進させてその活性を高めさせる事が示唆されている。

PAR化修飾は、PAR結合モチーフを有するタンパクが集合する足場を形成させる事ができるが、そのようなモチーフを介さない場合は通常他との相互作用を阻害する。後者の例としては、ISWIによるクロマチンリモデリング、KDM5Bによるヒストン脱メチル化、TRF1のテロメアへの結合、NFkBやp53の核外輸送の阻害などが知られている。PAR化修飾はE3 ligaseをリクルートして修飾タンパクを分解に誘導させる事もできる。

PAR化修飾はストレス応答にも関わっている。PARP1は傷害されたDNAに結合し、H1やXRCC1をPAR化し、PAR結合モチーフを持つXRCC1やCHD4などをリクルートする。DNA傷害時にはPARP1が主要なPAR活性を担うものと考えられる。ATMやPIASγもPAR結合モチーフを持ち、PAR修飾箇所への集積はNFkBの活性化に寄与する。

PARP1はセントロメアにも局在が認められているが、その意義は明らかにされていない。PARP1の異常は多倍体化とも関連づけられている。中心体のタンパク質のPAR化修飾も報告されている。



その他の参考文献
Gibson & Kraus, 2012 #480


  • 最終更新:2013-02-13 14:01:15

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