UPR

ほとんどの膜タンパクおよび分泌タンパクは翻訳と同時にNグリカンの修飾を受ける。小胞体内の二つのレクチン様シャペロン、カルネキシン(CNX)とカルレティキュリン(CRT)はモノグリコシル化されたNグリカンと結合し、タンパク質が正しくフォールドされるまで小胞体にタンパク質を留める。αグリコシダーゼI、IIはタンパク質に最初に付加されるグリカンGlc3Man9GlcNAc2からグルコースを取り除き、タンパク質をCNX/CRTから解離させる。UGGTはタンパク質が正しくフォールドされていなかった場合のみ、グリカンに再度グルコースを付加する。正しくフォールドされないタンパク質は最終的に細胞質に逆輸送され、脱グリコシル化され分解される。この過程はERADと呼ばれる。

正しく折り畳まれないタンパク質が蓄積するなどして小胞体にストレスがかかると、UPR(unfolded protein response)が引き起こされる。UPRは生存を促す一方で、ストレスが持続する場合にはアポトーシスを誘導する。小胞体内のシャペロンGRP78からPERK、ATF6、IRE1などが解離し、UPRを引き起こす。活性化されたPERKはeIF2αをリン酸化し、翻訳を抑制するが、一方で転写因子であるATF4やCHOPように逆に発現が増加するものもある。ATF4は生存を促進させるが、CHOPはアポトーシスの誘導に作用する。PERKはNRF2をリン酸化して活性化させもする。ATF6は転写因子で、UPRに際しては核内に移行し、ERSE(ER stress response element)をプロモーターにもつGRP78やCHOP、XBP1などの発現を促進させる。IRE1はキナーゼ活性とエンドリボヌクレアーゼ活性をもつ酵素で、転写因子をコードするXBP1 mRNAのスプライシングを促したり、miRNAの分解を辻てカスパーゼ2の翻訳を促進させるなどする。アポトーシスの誘導にはIRE1の役割が比較的大きいと考えられている。

  • 最終更新:2013-02-13 14:08:04

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