miRNA

miRNA(microRNA)は20〜25塩基の一本鎖RNAで、主に遺伝子発現の抑制に関わるncRNAの一種を指す。miRNAの前駆体pri-miRNAは遺伝子間領域に存在するものは通常のmRNAのようにPol IIにより転写され、RNAはキャッピングとポリA修飾を持ち、長さは通常3〜4 kb程である。イントロン領域に存在するmiRNAの発現は、それを含んでいる遺伝子の発現と相関したり、独自のプロモーターを有して独立な発現状態を示したりする。pri-miRNAはRNase活性を有するDroshaやDGCR8を含む複合体に認識され、pre-miRNAへとプロセシングされる。pre-miRNAはExportin-5により核外に輸送され、Dicerにより切断される。さらにpassenger strandが分解され、miRNAが生じ、これがAgoやGW182クラスのタンパクを含むmiRISC(miRNA inducing silencing complex)に取り込まれる。ヒトではAgo1〜4が存在し、Ago2はエンドヌクレアーゼ活性を有する。miRISCはターゲットmRNAの3’UTR領域に結合し、作用する。miRNAはターゲットmRNAの結合配列との相補性が高い場合にはmRNAの切断を引き起こすが、そうでない場合も翻訳を抑制させる。これは、翻訳の開始や進行の阻害や、ポリアデニル化やキャッピングの除去に依っている。



その他の参考文献
Hussain , 2012 # 565



  • 最終更新:2013-02-13 13:57:56

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